エムスリー株式会社( 本社: 東京都港区、代表取締役: 谷村 格、URL : https://corporate.m3.com/ 、以下「エムスリー」)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の政府の緊急事態宣言の期限が5月6日に迫る中、医師会員を対象に4月29、30日に調査した結果、76.4%が延期を要望していることが明らかになりました。1日足らずで5000人の医師から回答が寄せられ、日々臨床に従事している医師が、宣言解除によるCOVID-19の感染拡大、ひいては医療崩壊を懸念していることが伺える結果と言えます。
(エムスリー調べ)
今回の調査では、「緊急事態宣言の延長」以外にも、COVID-19流行に伴う政府への要望事項を調査しました。その結果、「医療現場へのマスクの補充」「防護服、フェースシールドなどPPE補充」が上位に入り、いずれも「求めている」との回答が計9割を超えました。院内感染の報道が相次ぐ中、また診療所でもCOVID-19疑いの患者を診る機会が増えている中、マスク等の補充が急務と言えます。
その他、PCR検査キャパシティーの拡充、治療薬の早期承認などへの要望も強く、COVID-19の診断、治療に必要な体制整備は不十分と捉える医師が多いことが、今回の調査で改めて明らかになりました。
新型コロナウイルスの影響が世界的に広がる中、引き続き、エムスリーの強みや特色を発揮し、医療業界に貢献してまいります。
【参考:会員医師から寄せられた声、要望】
- 何よりもまず「防護具や消毒などの医療職を守る物資」を、政府の責任として十分に現場に供給していただきたい。そうすれば、医療従事者の感染リスクを下げられるだけでなく、現在は自宅待機やホテル等での隔離を余儀なくされている軽症患者や中等症患者を受け入れる病院やクリニックをもっと増やすことが可能。その分、新型コロナの患者を受け入れる病院は重症患者のケアに専念することができ、その結果、今より患者の死亡率を少しでも下げられる可能性が出てくると思う。(一般病院勤務)
- 袖付きガウン、N95マスク、フェースシールドが極端に不足している。高齢者が320人も入院している施設で、急性期病院からの転院も積極的に受けている現在、1人でもコロナ疑い患者が発生したら、1週間も持ちこたえられない。各種PPEの不足は1月から訴えているが全く改善されない。(一般病院勤務)
- 一部マスコミが言うように、何でもPCR検査を行う必要はないが、必要と思われる症例も検査ができない。(診療所勤務)
- 経済的にも精神的にも国民の負担は広がっている。迅速診断キットの開発と治療薬の早期承認があれば、インフルエンザ治療のように一般クリニックでも診断できる風邪のようなものになるだろう。政治(厚労省)の力も借りてアビガンやレムデシビルが一般クリニックでしかも早期に投与できるようにしてほしい。そうすれば外出自粛や重症者は自然と減るだろう。(大学病院勤務)
- 全ての開示。発生件数だけではなく、自宅待機〇人、入院〇人、ICUあるいは人工呼吸器〇人など。(診療所勤務)