2020年3月13日エムスリーと東大・慶應大の共同研究論文が米国人工知能学会(AAAI)の国際会議に採択 ~ 医療AIシステムの開発や臨床現場における実装への貢献に期待~

エムスリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:谷村 格、URL:https://corporate.m3.com/)、 以下、「エムスリー」)のm3.com編集部と東京大学未来ビジョン研究センター(URL: https://ifi.u-tokyo.ac.jp/)、慶應義塾大学メディカルAIセンター(URL: http://k-maic.keio.ac.jp/)との共同研究で作成した「医療AIシステムのタイプ分類」に関する論文が、2020年2月7日~8日にニューヨークで開催された「AI倫理と社会に関する米国人工知能学会とACMの国際会議(AAAI/ACM Conference on Artificial Intelligence, Ethics and Society; AIES)」に採択され、8日に現地で発表をしました。

1. 背景
エムスリーは日本の医師の9割にあたる28万人が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、製薬会社向けマーケティング支援サービスや治験支援サービス等を提供しています。昨今はAIを用いた診断ツールの開発、ゲノム検査の提供、脳梗塞リハビリ施設のグループ会社化など医薬品マーケティングに留まらないサービスの拡充、またそれらを複合的に組み合わせ医療疾患課題自体の解決を目指す「7Pプロジェクト」を推進しています。また、日本のみならず米国、英国、フランス、中国、韓国、インドなど海外にも積極的に進出しており、全世界の医師の半数にあたる580万人の医師会員・調査パネルを基盤とした様々な事業を行っています。

m3.com編集部は人工知能(AI)を活用した医療機器・サービスの開発と適切な臨床実装の推進に向けて、東京大学未来ビジョン研究センター、慶應義塾大学メディカルAIセンターと共催で、2019年1月より医療×AIセミナーシリーズを開催してきました。マルチステイクホルダーでの議論を主とした本セミナーシリーズでは、医療AIに関する先進的な試みや研究を行っている医療従事者、研究者、ベンチャー企業、日本医師会、厚生労働省などの方々を招いてディスカッションを重ね、成果の一つとして、医療AIシステムの開発と臨床実装を推進するに資する「医療AIシステムのタイプ分類」を作成しました。
※ 本セミナーシリーズの詳細は東京大学未来ビジョン研究センターのホームページをご覧ください。

AAAIは、米国の人工知能学会、ACM(Association for Computing Machinery)は米国に本部のあるコンピュータ科学の国際学会で、AAAIの年会は世界最高峰のAIの国際会議とされています。AIESはAAAIの年会(AAAI2020)の一環として毎年開催されています。


2. 論文概要
近年、医師を始めとする医療関係者の負担軽減を目指した機械学習などのAIシステム活用が期待されていますが、いまだ臨床現場への実装には課題が多くあります。そこで、医療業界による医療AIソフトウェアシステムの議論を円滑に進めるため、医療AIシステムタイプ分類(Medical AIタイプ:MAタイプ)を作成しました。 MAタイプは、医療従事者の介在が入力・分析の段階で必要となる情報入力・診療支援(タイプA~C)、出力の段階で初めて必要となる高度診療支援(タイプD、E)、医療従事者の介在を一切必要としない完全自動診療(タイプF)に分けられます。

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※ MAタイプとその利用方法の詳細は東京大学未来ビジョン研究センターによる政策提言「医療AIソフトウェアシステムの開発と実装を推進するためのタイプ分類の提案」(2020年2月18日)をご覧ください。
※ なお、MAタイプは現行の技術や法を踏まえていますが、今後の技術や制度の改革を阻害するものではありません。

【論文情報】 Arisa Ema, Katsue Nagakura, and Takanori Fujita.
Proposal for Type Classification for Building Trust in Medical Artificial Intelligence System, Proceedings of the 3rd AAAI/ACM Conference on Artificial Intelligence, Ethics and Society (AIES), 2020, NY, USA, pp. 251-7, doi: 10.1145/3375627.3375846

※ 本論文はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC-BY 4.0の下で公開されています。(著作権の帰属先を著者および著作権保有者が指定した方法で表記することにより、誰でもその論文の再利用・改変利用が可能です)

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