2020年3月2日クリングルファーマ株式会社と資本提携 ~ 7Pプロジェクトの一環として、脊髄損傷の治療薬開発に参画~

エムスリー株式会社( 本社: 東京都港区、代表取締役: 谷村 格、URL : https://corporate.m3.com/、以下「エムスリー」)は、「7P プロジェクト」を推進するため、社内CVC ファンド「1 人1 円ファンド」の第1号案件として、クリングルファーマ株式会社(本社: 大阪府茨木市、代表取締役社長:安達 喜一、URL :http://www.kringle-pharma.com/、以下「クリングルファーマ」)に対して資本参加したことをお知らせいたします。

1. 背景

エムスリーは、日本の医師の9割にあたる28万人以上が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、製薬会社向けマーケティング支援サービスや治験支援サービス等を提供しています。昨今はAIを用いた診断ツールの開発、ゲノム検査の提供、脳梗塞リハビリ施設のグループ会社化など医薬品マーケティングに留まらないサービスの拡充、またそれらを複合的に組み合わせ医療疾患課題自体の解決を目指す「7Pプロジェクト」を推進しています。また、日本のみならず米国、英国、フランス、中国、韓国、インドなど海外にも積極的に進出しており、全世界の医師の半数にあたる580万人の医師会員・調査パネルを基盤とした様々な事業を行っています。

クリングルファーマは、根本的治療法がない難治性疾患に対するHGF※1による治療薬の研究開発を行う大阪大学発ベンチャーで、AMED※2やJST※3等の公的機関の助成企業に選出され、第6回日本バイオベンチャー大賞を受賞しています(歴代の受賞企業はペプチドリーム株式会社やサンバイオ株式会社等)。HGFは生体内の再生修復因子であり、様々な難治性疾患の画期的な治療薬となることが期待されています。クリングルファーマは、HGFの関連特許やHGF組換えタンパク質※4を医薬品グレード※5で大量製造する貴重なノウハウを有し、特に神経難病(脊髄損傷急性期及び筋萎縮性側索硬化症(ALS))に対する国内での臨床試験(治験)に注力しています。

脊髄損傷は交通事故・高所転落・転倒等が主な原因となります。近年は、人口の高齢化に伴う転倒による受傷が増加傾向にあり、国内で年間約5千人の新規患者がいます。急性期の処置が極めて重要である一方、使用できる医薬品がないため、医療現場からは新規治療薬の開発が強く望まれています。クリングルファーマの脊髄損傷急性期に対する第Ⅰ/Ⅱ相試験(治験)においては、安全性を確認し、有効性を示唆する結果が得られました。医療上の必要性が高いこと等から、厚生労働大臣の承認を受け、2019年9月12日付で希少疾病用医薬品の指定(オーファン指定)を受けています。一日でも早く患者に届けるべく、現在第Ⅲ相試験の準備を行う等、早期上市を目指して開発を進めています。

※1 Hepatocyte Growth Factor: 肝細胞増殖因子
※2 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
※3 国立研究開発法人科学技術振興機構
※4 遺伝子組換えの手法を用いてヒトHGF遺伝子を導入した宿主細胞から生産されるタンパク質
※5 GMP(Good Manufacturing Practice)グレード

■ HGFの臨床応用が期待される疾患

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※2020年3月現在、日本国内で本製品は未承認です。

■ 開発中のパイプラインの状況

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2. シナジー効果

エムスリーは、医薬品マーケティングの枠を超えた様々なサービスを複合的に組み合わせ、疾患領域全体を視野に入れたソリューション提供を目指す7Pプロジェクトのテーマの一つとして、脊髄損傷に取り組みます。エムスリーグループが持つ先端医療分野での研究開発支援ノウハウを活かし、薬事戦略立案等を支援する他、「治験君」をはじめとするインターネットを介した臨床試験サービス基盤により、今後の臨床試験において脊髄損傷急性期の患者リクルーティングの加速化等を支援し、早期上市を推進する予定です。また、上市後はクリングルファーマの治療薬の活用に加え、エムスリーグループの持つ各サービスを組み合わせ、「MR君」ファミリーによる適切な治療方針の提示や、ワイズによる退院後のリハビリによるケア等、総合的な疾患課題の解決を推進します。

■会社概要
【名称】クリングルファーマ株式会社
【設立】2001年12月
【所在地】大阪府茨木市彩都あさぎ 7-7-15
【URL】http://www.kringle-pharma.com/
【代表取締役社長】安達 喜一
【事業内容】HGFによる新規バイオ医薬品の研究開発

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