エムスリー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役:谷村 格 URL:https://corporate.m3.com/ 以下、エムスリー)はがんなど重い疾病に罹患されている患者さんの「やりたいこと」をかなえるプロジェクト『CaNoW』(カナウ)を開始します。
■背景:がん患者さんを取り巻く環境
例えばがんは、生涯2人に1人が罹患し、3人に1人の死因となる「国民病」といわれていますが、一方で「がんになったから終わり」ではなく、5年生存率は平均62% と「がんと共存しながら生きていく」ことが求められます。
しかし、多くの人は病気になるまで病気との向き合い方について考えることはなく、「人生最大のピンチにいきなりぶっつけ本番で対応せざるを得ない状況」になっており、がん患者の15~25%がうつ病になるなど心のケアも重要な課題です。
病に向き合う姿勢は結果的に、治療の効果(生存率)にも影響します。国立がん研究センターや東京大などの共同チームの調査によると、問題に前向きに対処する人は、そうでない人に比べ、がんを発症するリスクに差はないものの、 がんで死亡するリスクが15% 小さくなるという結果が得られています 。
※ 国立がん研究センターや東京大などの共同チームががんではない50~79歳の男女約5万5千人を平均9年余り追跡。「前向き」「逃避型」「特に定まっていない」などという態度の違いや、特定の行動パターンによって、がんの発症や死亡のリスクに違いがあるかを調べた。
■コンセプト:「病に負けない、人生を輝かせる」
こういった状況の中、エムスリーは病気の方が治療のみを目的にするのではなく「やりたいことを実現させるために治療に取り組む」というあり方が重要と考えます。例えば、遠隔転移が発生しているステージⅣのがん患者さんの場合、完治を目指すことは難しく、完治が目的になると未来に希望を見出すことができなくなります。治療だけではなく「限りある時間の中でやりたいことを実現し、人生を輝かせる」ことで、「病に負けない」というムーブメントを作りたいと考えます。
■アプローチ:患者さんの願いをかなえるプロジェクト『CaNoW』
「病に負けない、人生を輝かせる」の考え方に沿って、患者さんの願いを実現し、生きるモチベーションを高めるプログラム『CaNoW』を開始します。「生まれ育った場所にもう1度行きたい」「子供の結婚式に参加したい」「東京オリンピックを観戦したい」「がんで苦しんでいる患者さんを自分なりにサポートしたい」など、患者さんの願いの実現をサポートし、「与えられた時間の中でやりたいことを実現させる」事に焦点を当てることで、前向きに生きていく力を引きだしていきたいと考えています。
■エムスリーが取り組む理由:50万人超の医療従事者ネットワークを活用
『CaNoW』は、医療資格をもつプランナーが、患者さんの希望を最大限優先し、安全性の確保や医療連携なども含めて「やりたいこと」の実現までをプランニング、医師による見守り・緊急時の支援体制に加え、200名超のCaNoW登録看護師・介護士によるサポートによりプランを実現します。本プロジェクトのサポートをする看護師・介護士は、エムスリーの展開する医療従事者向け会員制情報サイトm3.comの50万人超の医療従事者から登録者を厳選するなど、看護師・介護士との強いネットワークを持つエムスリーだからこそ実現できるプロジェクトとなっています。
■目標:3年で1,000人の患者さんの願いをかなえる
『CaNoW』では、患者さんやご家族の方が費用負担するだけではなく、がんなど重い病気の患者さんをサポートしたいと考える企業からの協賛も得ながら、今後3年間で1000人超の願いを叶え、病とともに前向きに生きていくための環境作りを目指します。また、本取り組みを医療従事者向けメディアm3.comや日本最大級の患者向けメディアQLife等で発信していく予定で、協賛企業の広報活動も支援します。
■発足記念タイアップ:映画「最高の人生の見つけ方」とのタイアップ企画
『CaNoW』は、プロジェクト発足にあたり、映画「最高の人生の見つけ方」タイアップ企画として、10名の患者さんの願いを無料で叶えます。詳細は別紙「映画公開記念『CaNoW』でかなえる"最高の人生の見つけ方"」をご覧ください。
■『CaNoW』先行事例の紹介
本プロジェクトは、数か月間にわたり一部の利用ユーザーにモニター提供してきましたが、体験後の満足度が高く、感謝の声が多数寄せられています。
病に倒れてから一度も行けていない職場へ、もう一度行きたい
N様 頭頚部がん
「緊急入院してからほぼ2年ぶりに職場へ行くことができました。大勢の仲間に会うことができ、たくさんの笑顔を見ることができました。家族の力だけでは不可能でした。仲間ともまた行くねと約束しましたから、ぜひ次回も助けてもらおうと思います。」
事例紹介動画:http://youtu.be/E5kgZYurMLQ