エムスリー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役:谷村 格 URL:https://corporate.m3.com/、以下「エムスリー」)と株式会社オプティム(東京本社:東京都港区 代表取締役社長:菅谷 俊二 URL:https://www.optim.co.jp/、以下「オプティム」)は共同で、世界中のどの医療向け画像診断支援AIアルゴリズムやPACS(医療用画像管理システム)などの院内システムでも利用でき、医療向け画像診断を支援するAIを搭載したオープンプラットフォーム「Doc+AI」(ドクエイ)の構築を開始いたします。
1.医療用画像診断支援AIオープンプラットフォーム「Doc+AI」(ドクエイ)について
「Doc+AI」(ドクエイ)はAI・IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」を用いることで世界中のどの医療用画像診断支援AIアルゴリズムでも、PACS(医療用画像管理システム)などの院内システムやモダリティ(CTやMRI等)を問わずに利用でき、全身・全疾患の画像診断支援を可能とすることを目指し、構築を開始しているプラットフォームです。「Doc+AI」(ドクエイ)は2018年秋頃のリリースを予定しております。
2.背景
エムスリーは、医療従事者専門サイト「m3.com」を運営しており、国内26万人以上の医師会員に対し医学関連情報を配信し、製薬業界を中心にマーケティング支援サービスや治験支援サービス等を提供しています。また、日本のみならず米国、英国、フランス、中国、韓国、インドなど海外への事業展開を積極的に進めており、全世界で400万人以上の医師会員・調査パネルを有し、そのメディア力を活かした製薬会社向けマーケティング支援サービス、調査サービス、医師転職支援サービス等を展開しています。
現在、新たな取り組みとして「先端医療戦略」を展開していますが、2017年4月にはM3 AIラボを発足し、画像診断を含めたAI医療機器の開発支援など先端医療分野での事業拡大を推進しています。
オプティムは、各業界・産業とITを融合させる「○○×IT」を推進しており、これまで医療や、農業・水産・建設などさまざまな産業でAI・IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」やさまざまなAIサービスを提供し、各業界を第4次産業革命型産業へと再構築する取り組みを推進しています。医療分野においては、佐賀大学とメディカル・イノベーション研究所を設立し、眼底撮影画像から緑内障の危険度を判定する診断支援AIアルゴリズムの開発も進めています。
また、厚生労働省では保健医療分野においてAI開発を進めるべき重点領域の一つとして、画像診断支援を挙げており、医療機器承認審査に当たっての評価指標の策定や評価体制の整備も実施して、AIを活用した医療機器の開発が進むことが予想されます 。
そのような背景のもと、エムスリーとオプティムは医療×IT分野において事業提携を行うこととなり、エムスリーの医師会員・事業開発ノウハウとオプティムのAI・IoTプラットフォームを組み合わせることで、医療分野における臨床の課題を解決しうるAIを活用した画期的な製品やサービスの利用が促進されるよう、医療用画像診断支援AIオープンプラットフォーム「Doc+AI」(ドクエイ)の構築を開始することとなりました。
3.「Doc+AI」(ドクエイ)によりもたらされるもの
「Doc+AI」(ドクエイ)を開発することにより、以下の効果を見込んでいます。エムスリーとオプティムは日本の医療におけるAI活用の拡大を目指してまいります。
■ベンチャー企業の参入や海外企業の日本進出を促進
アルゴリズム開発ベンダーは当プラットフォームを通じて販路を確保することができ、営業リソースのないベンチャー企業や海外企業の参入、進出が促進されます。
■最適なアルゴリズムの選択による診療の精度向上
「Doc+AI」(ドクエイ)にて提供されるアルゴリズムは病院のシステムや機器に制約されません。病院は自らの診療方針に従い、最適なアルゴリズムを選択し、診療に役立たせることができます
◆株式会社オプティムについて
商号:株式会社オプティム
上場市場:東京証券取引所市場第一部
証券コード:3694
URL:https://www.optim.co.jp/
佐賀本店:佐賀県佐賀市本庄町1 オプティム・ヘッドクォータービル
東京本社:東京都港区海岸1丁目2番20号 汐留ビルディング 21階
代表者:菅谷 俊二
設立:2000年6月
資本金:443百万円
事業内容:ライセンス販売・保守サポートサービス(オプティマル)事業
(IoTプラットフォームサービス、リモートマネジメントサービス、サポートサービス、その他サービス)
<第3の成長レバー:先端医療戦略>
エムスリーでは先端医療分野への取り組みを「インターネットサービス」、「e×リアルオペレーション」に続く第3の成長レバーと位置づけています。本取組により、エムスリーは、第3の成長レバーのAI領域での事業展開を加速させます。