2016/08/10

G-TAC、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ社のうつ病バイオマーカーを提供開始 ~革新的な日本発のバイオマーカーで、うつ病の血液検査という新たな選択肢を~

ゲノム・パーソナル医療の進展をサポートするG-TAC株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:植松 正太郎、URL:https://g-tac.co.jp/、以下「G-TAC」と表記)は、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長:菅野 隆二、証券コード:6090(東証マザーズ)、URL:http://humanmetabolome.com/、以下「HMT」と表記)が開発した大うつ病性障害バイオマーカー(以下「うつ病バイオマーカー」と表記)の、医療機関向けの提供とプロモーションを開始致しました。

■うつ病の治療、診断の状況背景
厚生労働省の全国の医療施設を対象にした「患者調査」によると、平成8年には20.7万人だったうつ病の患者数は、平成20年には70.4万人と12年間で3.4倍に増加しました。
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うつ病患者の医療機関への受診率は低いことがわかっており、未受診者を含めると全うつ病患者さんは400万人以上に達するとも言われています。2015年からうつ等のメンタルヘルス不調を未然に防止するためのストレスチェック制度が開始する等、社会的な課題となっています。

うつ病の診断は、米国精神医学会や世界保健機関が提唱する診断基準に基づいた、専門医の問診により行われます。しかしながら、うつ病は多様な症候群で、背景や症状が異なる様々な病型を含んでいます。うつ病は適切な治療によって治癒することが可能ですが、客観的な判断が困難で、他の病気との鑑別も含め、確度の高い診断は容易ではありません。このため、患者さんへの負荷が少なく、客観的な診断情報をもたらすバイオマーカーが診断の一助になりえます。
精神科・心療内科専門医へのアンケート調査の結果、約7割の医師がうつ病バイオマーカーを診断に取り入れるべき・有用であると回答し、うつ病バイオマーカーに対し「広がりすぎたうつ病概念の収束」や「医師の主観による診断の偏りの解消」、「誤診の減少」などに期待を寄せています。

■うつ病バイオマーカー
HMTでは、世界先端のメタボローム解析技術を活用し、PEA(エタノールアミンリン酸)の血中濃度がうつ病(大うつ病性障害)の患者さんで著明に低下していることを明らかに致しました。
2014年実施の臨床的研究では、患者1,085人、健常者72人の比較検討を行いました。結果、感度94.4%、特異度92.8%とうつ病の診断性能がきわめて高く、臨床的に有用である可能性を見出しました※。
現在までの多数の研究結果より、治療経過に相関した変動も認められ、うつ病のバイオマーカーとしての有用性が示唆されています。
本バイオマーカーの発見などの実績により、HMTは2015年2月に第9回日本バイオベンチャー大賞を受賞しています(第8回の同賞受賞企業はペプチドリーム株式会社)。
※ 第34回日本精神科診断学会 抄録集 発明者発表資料

■今後の展開
HMTは研究用途として、うつ病のバイオマーカーを全国の医療機関に提供いたします。G-TACでは、エムスリーグループのマーケティング支援リソースを活用し、認知度向上、導入医療機関の拡大、販売の拡大を推進いたします。9月に数施設での試験導入を開始し、10月以降にG-TACパートナーへ順次展開を予定しております。

【ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社について】
当社は、「未来の子供たちのために、最先端のメタボローム解析技術をコアとした研究開発により、人々の健康で豊かな暮らしに貢献する」ことを企業理念として、研究機関や企業のメタボローム解析試験受託及びバイオマーカー開発を主たる事業として展開する慶應義塾大学発のベンチャー企業です。
基幹事業であるメタボローム解析事業においては、製薬・医療・食品・化学等様々な分野の研究機関や企業等の研究開発を支援しています。
また、メタボローム解析技術を応用することによって発見されたバイオマーカーを用いて、疾病の新たな診断方法を開発するとともに、製品開発・臨床開発等の過程を経て、体外診断用医薬品や診断機器の開発・製造・販売を行うバイオマーカー事業を、当社グループの将来を担う新たな基幹事業と位置付けております。

【G-TAC株式会社について】
ゲノム・パーソナル医療の進展に資するべく、2015年8月3日よりエムスリーグループの新会社として設立。「ゲノムを通じて、自らを知る/創る」をコンセプトに、ゲノム・パーソナル医療に関して有用な情報・検査を医師や一般の方々にお届けしています。
エムスリーが運営する日本最大級の医療従事者向けポータルサイト「m3.com」を活用し、2016年7月現在で医療従事者におけるサイト利用者は8万人を突破しました。また、ゲノム医療に関心を持つ医師2.3万人超による「G-TACメンバー」医師ネットワークを運営しています。
併せて、一般の方々がよりゲノム医療に容易にアクセスして頂けるよう、生活者向け情報啓発サイト「g-tac.me」(URL:https://g-tac.me/)を通じ、ゲノム医療に積極的な取り組みを行っている全国450施設の「G-TACパートナー」医療機関のご紹介を行っております。