2016/03/24

エムスリーグループの「G-TAC」  日本初、臨床遺伝専門医による「遠隔遺伝カウンセリング」を開始 ~ゲノム医療のプロである臨床遺伝専門医と提携、ゲノム医療の普及を加速~

エムスリー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:谷村 格 URL:http://corporate.m3.com/、以下「エムスリー」と表記)のグループ会社で、ゲノム・パーソナル医療の進展をサポートするG-TAC株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:植松 正太郎 URL:https://g-tac.co.jp/、以下「G-TAC」と表記)は、3月24日より、臨床遺伝専門医と提携した「遠隔遺伝カウンセリング」を開始致しました。
日本に1,000名程度しか存在しない、希少なゲノム医療のプロフェッショナルである臨床遺伝専門医と提携し、電話やWeb会議システムを介した本「遠隔遺伝カウンセリング」サービスは、日本初(※1)の試みとなります。一般の方々向けのカウンセリングは勿論、かかりつけ医がゲノム関連検査を実施する際のサポートや、セカンドオピニオンとしてもご活用が可能です。

◆ゲノム医療を取り巻く環境
昨今、ゲノム解析のコストは飛躍的に低下しており、実臨床の世界にゲノム解析技術を活用することが現実的となりつつあります。例えば2003年のヒトゲノム計画時にはヒト一人のゲノムを解析するために13年・30億ドルのコストを要していましたが、2014年時点では1日・1,000ドルで可能となりました。このような急速に進展するゲノム解析技術を背景とし、個々人の疾患リスクを把握したうえで、一層個々人に適切な健康管理や予後管理が行い得ると考えられており、世界中でその取り組みが加速しております。

◆ゲノム医療を日常診療に取り入れる際の問題点
一方、「人のプログラム」ともいえるゲノムで規定されている要素以外にも、日々の過ごし方によって大きく健康・予後管理の仕方は変わってきます。例えば、いくら太りにくい人であっても毎日10食も食べれば太る方がほとんどでしょうし、肺がんになりにくいひとでも毎日10箱煙草を吸えば、肺がんに罹患するリスクは高くなるでしょう。
ゲノム医療の本格的な活用に際しては、この複雑に絡み合った「ゲノム」と「環境」要因を正しく理解し、個々人の日々の過ごし方や家族歴を踏まえて診療することが求められます。ここで、医師においてもゲノム関連知識の啓発は途上にあり、内容によってはゲノム医療のプロフェッショナルである臨床遺伝専門医が介在することで、より適切なアドバイスが可能となります。
一方、臨床遺伝専門医は国内に1,000名程度(※2)と希少であり、またクリニックで勤務している同専門医の数は更に少ないため、日常診療でアクセスすることは難しい状況でした。

◆「遠隔遺伝カウンセリング」がもたらすもの
このような状況を踏まえ、希少な臨床遺伝専門医とG-TACで提携を行い、一般の方々やかかりつけ医が、電話やWebを介した遠隔で同専門医にアクセスできる場をご提供させて頂く運びとなりました。遠隔であれば、場所や時間を問わず希少な同専門医と気軽にご相談機会をご提供出来ることとなります。

>「遠隔遺伝カウンセリング」ご利用時の様子はこちら

◆「遠隔遺伝カウンセリング」のイメージ
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◆「遠隔遺伝カウンセリング」ご利用のメリット
①希少な専門医に直ぐにアクセス可能
日本に1,000名以下、クリニックに所属されている臨床遺伝専門医は更に少ないなかで、Webで簡単に相談ができます

②検査受検前でも相談可能
ゲノム・パーソナル医療関連検査自体を受検せずとも、現状の健康状態や病歴、家族歴を踏まえ、検査を受検するか/否かを含めた、様々なご相談が気軽にできます

③かかりつけ医との連携で、セカンドオピニオンとして機能
普段ご利用されているクリニックのかかりつけ医に加え、高い専門性を背景とした臨床遺伝専門医がバーチャルで同席することで、検査結果のより専門的な説明を受けたり、結果を踏まえた今後の具体的な健康/病気管理が実現します

◆当初ご連携いただく臨床遺伝専門医
新宿ミネルバクリニック 仲田 洋美先生
総合内科専門医,がん薬物療法専門医,臨床遺伝専門医をあわせ持つ国内で唯一の医師です。がんと遺伝子の専門医として,「遺伝子から終末期まで」「今日の先進医療,明日の地域医療」「地域にこそ専門医」をコンセプトに,クオリティーの高い診療を心がけています。

◆価格・お申込み方法
 <価格>
  2016年4月末まで、トライアルキャンペーンとして通常15,000円を以下価格にて実施
  初診30分⇒11,000円

<お申込み方法>
   G-TACの運営する以下サービスサイトより、お申込みください。
   https://g-tac.me/kits/telemedicine

本件サービス運営を通じ、ゲノム・パーソナル医療により多くの方々がアクセスし易い環境を整え、当該医療の進展を推進して参ります。

※1 日本人類遺伝学会の認定資格である臨床遺伝専門医の方にご連携頂き、事業会社として展開するサービスとしては、平成28年3月現在で日本初
※2 社団法人日本専門医制評価・認定機構ホームページ掲載の「加盟学会の専門医数の一覧表」(平成25年8月現在) 記載の臨床遺伝専門医の数:949名を参照