エムスリー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:谷村 格 URL:http://corporate.m3.com/)は、「ヘンサーチ2」調査(2012年6月実施 回答医師数14,894名)に回答した医師を対象に、医師の各企業別MR評価と薬剤の処方シェアの相関を分析、その結果、両者に高い相関性があることが明らになりました。
医師からのMR評価を偏差値で把握する「ヘンサーチ2」
「ヘンサーチ2」は、毎月1万人以上のm3.com会員医師による、各製薬企業のMRおよび企業自体に対する評価を偏差値化して把握するエムスリーの新しいリサーチサービスです(2012年4月より提供開始)。 MRに対する評価項目は、事前調査によって明らかになった処方に影響の大きい「人柄・マナー」や「製品知識」、「訪問頻度」等6項目と総合評価があり、項目別に偏差値を把握することが可能です。また、毎月1万人以上の医師から回答を得ており、診療科や支店単位等、細分化した分析も可能です。
MR評価の高低、処方に大きく影響
今回は、「ヘンサーチ2」回答医師のうち、高血圧領域において月間降圧薬処方患者数50人以上の高ポテンシャル医師1,013名を対象に、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(以下、ARB。利尿薬やCa拮抗薬との配合剤を含む全8ブランド16製品)の処方シェアの相関を分析しました。
各社MR総合評価が低い群(偏差値40以下)、中程度の群(偏差値50程度)、高い群(偏差値60以上)の3つの群に分け、高評価と低評価の両群間で各ARBの処方シェアを比較しました。その結果、セグメント間の格差が最も大きかった塩野義製薬 イルベタンにおいては、MRに対し偏差値40以下の低評価を示す医師群では、同薬剤の処方シェアが1.2%であったのに対し、偏差値60以上の高評価群では、処方シェアが7.8%を占め、両群の処方シェア格差は6.7倍となりました。MR評価の高低による処方シェアの差は他の製品群においても同様の傾向が確認され、両者に顕著な相関が見られる結果となりました。
これらの分析結果から、医師によるMR評価は、処方影響を測る新たな指標となる事が判りました。「ヘンサーチ2」は数万人の医師を対象に月次で実施される大規模定点調査のため、医師からのMR評価を得ることでより効率・効果的な情報提供に活用できる有用なデータとなると考えられます。
本件に関するお問い合わせは リサーチグループ 近藤(03-6229-8918)
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