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出資先企業インタビュー

世界中の患者さんと
そのご家族のために貢献していきたい。
それが、私たちの目標であり、願いです。

クリングルファーマ株式会社

代表取締役社長

安達喜一

東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。Paradigm Genetics, Inc.、㈱三井物産戦略研究所バイオテクノロジーセンター主任研究員を経て、2004年4月よりクリングルファーマ株式会社研究開発部長、取締役副社長、取締役事業開発部長を歴任。2016年12月より代表取締役社長就任(現任)

クリングルファーマ株式会社

代表取締役社長

安達喜一

東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。Paradigm Genetics, Inc.、㈱三井物産戦略研究所バイオテクノロジーセンター主任研究員を経て、2004年4月よりクリングルファーマ株式会社研究開発部長、取締役副社長、取締役事業開発部長を歴任。2016年12月より代表取締役社長就任(現任)

2020/12/28、1人1円ファンドとしての第1号の投資先であるクリングルファーマ株式会社がマザーズ上場を果たしました。上場を記念して、代表取締役社長の安達喜一氏にお話を伺いました。

脊髄損傷とALS(筋萎縮性側索硬化症)をターゲットに、
神経を再生させる治療薬の開発に取り組んでいます

当社は、大阪大学発の創薬バイオベンチャーとして2001年に大阪で設立されました。HGF(肝細胞増殖因子)を使った医薬品を実用化し、世界中の難病患者を救うべく研究開発を行っています。HGFとは我々の体の中にあるタンパク質で、元々は肝臓の細胞を増殖させる生体内の因子として知られています。肝臓は人間の体で最も再生能力が高い臓器で、生体肝移植の手術を例に挙げるなら、提供者の肝臓を1/3ほど切除した場合も、その部分はやがて元の大きさまで再生します。研究を進めるうちに、このタンパク質が肝臓だけでなく、様々な臓器や組織の再生・修復に関わり、神経系にも非常に強力に作用することが分かってきたのです。そこで私達は、脊髄損傷とALS(筋萎縮性側索硬化症)という2つの神経難病を主なターゲットとして、まだ確立されていない根本的な治療薬の開発に取り組んでいます。

脊髄損傷は慶應義塾大学医学部の中村雅也教授、ALSは東北大学医学部の青木正志教授と共同で、事業化を目指しています。事故等で中枢神経が損傷を受け、四肢や体を動かすことができなくなる脊髄損傷に対し、ALSは筋肉の運動を司る運動神経が侵されていく原因不明の病気です。どちらも根本的な治療薬が存在せず、患者さんの体が動かなくなることで、介護する方の負担が非常に大きい難病ですが、HGFには組織・臓器を保護・再生・修復する作用があり、画期的な効果が期待されています。

病気で苦しんでいる方の役に立ちたいという想いが、
クリングルファーマとの出会いでした

私自身はアメリカのバイオベンチャーで3年半ほど研究に携わる等、元々は微生物の研究者だったのですが、様々な体験をする中で、病気で苦しんでいる方の役に立つ医薬品の開発に携わりたいという想いを抱いて帰国しました。日本で画期的な薬を開発し、世界に貢献していくプロジェクトに携わりたいと考えていたところ、当社と出会い2004年に入社。研究開発部長や取締役事業開発部長を経て、2016年12月に社長に就任しました。入社から15年以上経ちますが、世の中のためになることに力を捧げたいという想いが、私のモチベーションになっています。

エムスリーならではの価値あるご支援を頂きました

エムスリーさんには、2020年2月の増資ラウンドでご出資頂きました。その前から、脊髄損傷のPhase 1/2試験の時に、被検者集めに苦労していたところ、治験君(※)というサービスで治験完了の加速化をご支援頂いておりました。また、出資前後のタイミングでは、脊髄損傷の薬事戦略についてコンサルティングのご支援を頂きました。当社が希望するプロトコールでPhase 3を実施できるようになったのも、PMDAとの交渉等にご尽力頂いたお陰です。IPOのタイミングでは、医療系上場会社の知見・ノウハウの観点から、当社のエクイティストーリーやIR戦略について、大変役に立つ有意義なアドバイスを頂きました。
今後また何かあれば、ご相談させて頂きたいと考えています。
※治験君:m3.comを通じて治験に参加する施設・対象患者を発掘する治験支援サービス

患者さんに新薬を、人々に笑顔を

HGF再生治療薬のプラットフォーマーとして、当社が世界をリードしています。HGFタンパク質は遺伝子組換え技術により製造されますが、それを人間に投与するためには、非常に厳しい基準をクリアする必要があります。「医薬品グレード」で「遺伝子組換えヒトHGF」を大量製造できるプロセスを確立することが非常に難しいところですが、それをクリアし、安定的に製造できているのが当社の強みです。米国ハーバード大学発ベンチャーであるクラリス・バイオセラピューティクス社に対し、眼科領域におけるHGF原薬供給に関する契約を締結済であり、今後は他の様々な疾患領域においてもHGF原薬供給を拡大する計画です。
当社はPhase 3のパイプラインが1本、Phase 2のパイプラインが2本ある、医薬品の製品化が近いレイトステージの創薬ベンチャーです。Phase 3を実施中の脊髄損傷のパイプラインについては、厚生労働省より希少疾病用医薬品指定を取得できたので、上市確度が極めて高いと考えており、また、丸石製薬㈱や東邦ホールディングス㈱との資本業務提携によりサプライチェーンを確立済であり、HGF再生治療薬として世界初の上市を早期に計画しています。
このように、HGFを活用した医薬品を実用化し、世界中の難病に苦しむ患者さんに対して画期的な治療手段を提供することで、患者さんとそのご家族のために貢献していきたい。それが、私達の目標であり、願いでもあります。

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1人1円ファンド

エムスリーグループの多岐にわたるリソースを活用し、投資先に対する成長支援や新たな事業の創出に取り組んでいます。

会社名
エムスリー株式会社
設立年月
2000年9月
事業内容
インターネットを利用した医療関連サービスの提供
上場取引所
東京証券取引所市場第一部(証券コード2413)
投資対象分野
エムスリー又はエムスリーグループ各社との協業が見込める分野
Webサイト
https://corporate.m3.com/1p1y/
会社名
クリングルファーマ株式会社
設立年月
2001年12月
事業内容
HGFによる新規バイオ医薬品の研究開発
上場取引所
東京証券取引所マザーズ(証券コード4884)
Webサイト
https://www.kringle-pharma.com/